
先週、千葉県にある八丁堰へ白鳥を見に行ったのですが、もう一つの目的がこの鳥(シジュウカラガン:四十雀雁)でした。
鳥撮り師匠の「シジュウカラガンが居るらしい」という情報で、少しだけ期待して行ったのですが、見事に出会うこと、撮影に成功しました。
なんせハクチョウ、カモなどが3,000羽以上居る中でシジュウカラガンは1羽だけ。見つけるのは不可能と思っていたのですが、師匠が見つけたのです!で、ボクもおこぼれを頂戴した次第。「あそこにいる」と指さされてもなかなか判らなかったのですが、双眼鏡を覗いて丹念に追っていき何とか見つけました。
最初は遙か彼方の対岸近くに居たらしいのですが、いつの間にか彼(彼女?)の方から近寄って来てくれたというラッキーもありました。
この鳥が、どれだけ貴重かというのは、少し長くなりますがWikipediaの記述を引用しておきます。
『20世紀初頭までは千島列島中部のウシシル島からアリューシャン列島に至るまでの広い範囲で繁殖し、大部分は北米大陸の西海岸へ、一部が東アジアに渡っていたと考えられている。
20世紀初頭、毛皮目的でアカギツネやホッキョクギツネが繁殖地の島々に持ち込まれ激減した。更に渡りの途中や越冬地での狩猟圧も加わって、個体数は急激に減った。1938年〜62年まで観察記録が途絶え、絶滅したと考えられた。1963年に再発見され、保護活動が開始された。
日本へは越冬地として飛来していたが、集団での飛来は1930年代頃に見られなくなった。日本では昭和初期までは、宮城県仙台市付近にシジュウカラガンの一大越冬地があったが、1940年代に集団飛来は途絶えた。その後も、宮城県の伊豆沼ではマガンの群れに混じってごく少数が定期的に渡来している。
近年の国際的な保護の実施により、個体数が増加し、日本にも1000羽単位での飛来が復活した。1983年に八木山動物公園が米国から9羽を譲り受けて繁殖事業を始め、1995年にロシア科学アカデミーと共同で千島列島のエカルマ島で放鳥を開始。2010年までに551羽を自然界に戻した。2014年12月下旬から日本への飛来が1000羽を超えた。[6][7]その後、人工繁殖等やキツネ駆逐等の継続的な種の保存努力により、今日の羽数が回復した。絶滅危惧種の人為的回復の事例のひとつとされる』
ちなみに、カモ目カモ科コクガン属でカナダガンの近縁種だそうです。名前の由来は見たとおり、シジュウカラに似てるからです。
国内では殆ど見られない貴重種からなのか、ボクが持ってる「野鳥図鑑」(ナツメ社)にシジュウカラガンは載ってません。カナダガンも載ってませんが、それは日本に居ない種だからだと思います。